全産業合計の業況DIは、▲17.8(前月比+2.5ポイント)。人流の回復とともに、夏物商材が好調だった百貨店などの小売業で業況が改善した。民間の設備投資が堅調に推移した製造業や、小売業・製造業に牽引された卸売業で業況が改善した。一方で、全国的な新規感染者数の増加を受け、飲食・宿泊業で予約キャンセルが出始めたサービス業や、建設資材の高騰や設備機器の納期遅れが続いている建設業は業況が横ばいに留まった。世界的な物流の混乱や資源・原材料価格の高騰、円安、深刻な人手不足に伴う人件費増などのコスト増に歯止めがかからず、企業収益の足かせとなっている。コスト上昇分の価格転嫁も十分に行えない中、中小企業の業況は、改善傾向が続くも力強さを欠く。