8月の全産業合計の業況DIは、▲14.8と、前月から+1.9ポイントの改善。ただし、「悪化」から「不変」への変化が主因であり、実体はほぼ横ばい。建設業や電子部品、産業用機械、自動車関連の堅調な動きが続くほか、インバウンドを含めた夏休みの観光需要が好調に推移した。また、記録的な猛暑に伴い、飲料や夏物商材の需要が拡大する一方、客足減少や農産物の生育不良による価格上昇を指摘する声も聞かれた。燃料費や原材料費の上昇による負担増や深刻な人手不足、根強い消費者の節約志向が依然として中小企業の足かせとなっており、業況改善に向けた動きは力強さを欠く。