2002年の調査結果

2002
12月

景況は引き続き低水準で推移 一層強まる先行き不安感

12月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ) は、前月水準(▲50.4)よりマイナス幅が0.1ポイント拡大して▲50.5 となった。DI値は4月以降、低水準で一進一退を繰り返す不安定な動きをしてお り、11月にマイナス幅が小幅縮小の後、今月は再び若干拡大している。
業種別の業況DIを見ると、建設、製造、小売の3業種でマイナス幅が拡大し たが、卸売、サービスでは縮小した。DI値の水準はマイナス50台と依然として 低く、歳末商戦の低迷や競争激化、商品単価の下落、先行き不安感を訴える声が多 数寄せられており、中小企業の足元の景気は厳しい状況となっている。

2002
11月

景況は低水準で推移 先行き不安感強まる

11月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ) は、前月水準(▲52.3)よりマイナス幅が1.9ポイント縮小して▲50.4 となった。DI値は4月以降、一進一退を繰り返しており、9、10月にマイナス 幅が小幅拡大の後、今月は再び小幅縮小し、不安定な動きを示している。
業種別の業況DIを見ると、建設、製造、卸売の3業種でマイナス幅が縮小した が、小売、サービスでは拡大した。DI値の水準はマイナス50台と依然として低 く、消費の低迷や競争激化、商品単価の下落、先行き不安感を訴える声が多数寄せ られており、中小企業の足下での景気の回復感は感じられない。

2002
10月

業況は2カ月連続で悪化 DI値は再びマイナス50台に

10月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ) は、前月水準(▲48.1)よりマイナス幅が4.2ポイント拡大して▲52.3 となった。DI値は、4月以降8月まで一進一退を繰り返しながらも縮小傾向を示 してきたが、前月、今月と2カ月連続でマイナス幅が拡大し、5カ月振りに再びマ イナス50台となった。
業種別の業況DIを見ると、全業種でマイナス幅が拡大し、特に、建設で6.9 ポイント、卸売で6.5ポイントの大幅な悪化となった。DI値の水準は依然とし て低く、消費の低迷や競争激化、商品単価の下落、先行き不透明感を訴える声が多 数寄せられている。

2002
9月

業況は一進一退し、再び小幅悪化 強まる先行き不透明感

9月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、 前月水準(▲46.4)よりマイナス幅が1.7ポイント拡大して▲48.1とな った。DI値の水準は、4月以降一進一退を繰り返しており、前月、縮小したマイ ナス幅は、再び小幅拡大となった。
業種別の業況DIを見ると、小売を除く4業種でマイナス幅が小幅拡大し、また DI値の水準は依然として低く、消費の低迷や商品単価の下落、先行き不透明感を 訴える声が多数寄せられている。

2002
8月

業況2カ月振りにわずかに改善するも、依然水準低く、楽観できない状況

8月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、前月水準(▲48.9)よりマイナス幅が2.5ポイント縮小して▲46.4となった。DI値の水準は、4月以降一進一退を繰り返しており、前月、わずかながらも拡大したマイナス幅は、再び小幅縮小となった。
業種別の業況DIを見ると、全業種でマイナス幅が縮小したものの、DI値の水準は依然として低く、また、消費の低迷や先行きの不透明感を訴える声が未だ多数寄せられており、景気の先行きは楽観できない。

2002
7月

業況DIは小幅悪化 水準は依然低く楽観許さず

7月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、 前月水準(▲48.1)よりマイナス幅が0.8ポイント拡大して▲48.9とな った。DI値の水準は、4月以降一進一退を繰り返しており、前月、わずかながらも縮小したマイナス幅は、再び小幅拡大となった。  業種別の業況DIを見ると、小売業以外の4業種でマイナス幅が縮小し、特に建設業で平成13年5月以来のマイナス50台、卸売業で同じく平成13年5月以来のマイナス40台となった。一方、小売業は、▲49.1と前月水準よりもマイナス幅が8ポイント拡大し、このため、全産業でも、わずかながらマイナス幅拡大となった。小売業を除く4業種でマイナス幅の縮小が見られたものの、DI値の水準は依然として低く、また、先行きの不透明感や消費意欲の低迷を訴える声が未だなお多数寄せられており、景気の先行きに楽観は許されない。

2002
6月

業況は2カ月振りに改善するも、依然水準低く楽観許さず

6月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、 前月水準(▲50.4)よりマイナス幅が2.3ポイント縮小して▲48.1とな った。前月、わずかながらも拡大したマイナス幅は再び縮小に転じ、DI値の水準はマイナス40台を回復した。  業種別の業況DIをみると、サービス業以外の4業種でマイナス幅が縮小し、特に製造業は平成13年5月以来のマイナス40台となった。一方、サービス業は、前月に引き続き、2カ月連続してマイナス幅が拡大した。DI値は、マイナス幅が2カ月振りに縮小したが、その水準は依然として低く、また、企業間競争の激化による先行き不安感や消費意欲の低迷を訴える声も相変わらず多数寄せられており、景気の先行きは楽観できない。

2002
5月

業況はわずかながら悪化し、景気底入れ感にはいまだ遠く厳しい状況

5月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、 前月水準(▲49.7)よりマイナス幅が0.7ポイント拡大して▲50.4とな った。これまで2カ月連続して縮小していたマイナス幅が、わずかながらではあるが拡大し、前月、平成12年8・9月以来1年7カ月ぶりにマイナス40台となったDI値の水準は、再びマイナス50ポイント台に低下した。業種別の業況DIを見ると、建設と卸売の2業種で前月よりもマイナス幅がわずかに縮小し、残り3業種では、いずれもわずかではあるがマイナス幅が拡大した。総じて各業種とも、依然としてDI値の水準は低いうえ、公共事業の削減や企業間競争の激化による先行き不安感を訴える声が多数寄せられており、また、5月の月例経済報告における政府の「景気は底入れしている」との判断に対し、「実感はない」との指摘も多く、景気底入れ感にはいまだ遠く厳しい状況にある。

2002
4月

引き続き改善見られるも、景気底入れは実感できず、依然続く厳しい業況

4月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、 前月水準(▲54.4)よりマイナス幅が4.7ポイント縮小して▲49.7とな り、2カ月連続してマイナス幅が縮小した。2カ月連続してマイナス幅が縮小したのは、平成12年8・9月以来1年7カ月ぶり。DI値の水準は、昨年6月以降、マイナス50ポイント台に低迷し、特に昨年12月から2月までは、平成10年12月以来のマイナス60ポイント台となっていたが、今月は、建設業を除く4産業で前月に引き続き悪化度合いが弱まり、11カ月ぶりに、マイナス40台となった。しかしながら、依然としてDI値の水準は低いうえ、公共事業の削減や企業間競争の激化による先行き不安感を訴える声が多く、地域経済や中小企業の足元の景況は底入れを実感するには至らずに、いまだ楽観を許さない状況である。

2002
3月

改善見られるも依然続く厳しい業況

3月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、 全業種でマイナス幅が前月水準より縮小したことから、前月水準(▲63.1)よりマイナス幅が8.7ポイント縮小して▲54.4となった。平成12年秋から業 況悪化傾向が続き、昨年12月以降は、平成10年12月以来のマイナス60ポイ ント台となっていたが、今月は、サービス業および小売業を中心に、全業種で悪化 度合いが弱まった。全産業合計での縮小幅8.7ポイントは、消費税率引き上げ直 前の駆け込み需要等により調査開始以来で最大のマイナス幅縮小となった、平成9 年3月期(11.9ポイント縮小)以来。しかしながら、依然として、水準として はマイナス50ポイント台半ばと厳しい状況が続いているうえ、今月の急速な気温 の高温化にともなう売上増といった、特殊要因的な声も多いことから、未だ地域経 済や中小企業の足元の景況感は、楽観を許さない状況である。

全産業業況DIの推移

商工会議所LOBO調査結果は、広くご利用いただくことができます。

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