2001年の調査結果

2001
12月

全産業業況DI値5.5ポイントの大幅悪化。資金繰り悪化懸念強まる

12月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、全業種でマイナス幅が前月水準より拡大したことから、前月水準(▲57.3)よりマイナス幅が5.5ポイント拡大して▲62.8となった。この5.5ポイントは、平成9年12月(7.3ポイント拡大)以来4年ぶりの大幅な拡大。また、マイナス60ポイント台は、平成10年12月以来3年ぶり。昨年10月以来、業況の悪化傾向が続き、調査を開始した平成元年4月以来の最低値(平成10年8月、▲66.9)に近づきつつあるなど、地域経済や中小企業の足元の景況感は、一層厳しい状況に陥っている。また、今月は、地域金融機関の経営破綻や年末の厳しい資金繰り状況等を受けて、資金繰り悪化に対する懸念が強まっている。

2001
11月

製造業の業況悪化強まる。深刻な先行き不安

11月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、製造業については、マイナス幅が前月水準より拡大して平成10年11月以来、3年ぶりの低水準となったが、他の4業種でマイナス幅が前月水準に比べて縮小したことから、前月水準(▲59.0)よりマイナス幅が1.7ポイント縮小して▲57.3となった。これは、第1次補正予算の成立(16日)に引き続き、第2次補正予算が編成されることになったために、公共工事追加発注等への期待が高まったことや、低気温化により冬物季節商品の売れ行きが好調であったことなどが主な要因。しかしながら、先行きに対する深刻な不安感を払拭するほどの材料は見当たらず、昨年10月以降続いている業況の悪化傾向は変わらない。依然として、地域経済や中小企業の足元の景況感は、厳しい状況にある。

2001
10月

業況悪化さらに続く。一段と深刻化する先行き不安

10月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、卸売業、建設業および製造業でマイナス幅が前月水準に比べて拡大したことから、前月水準(▲58.2)よりマイナス幅が0.8ポイント拡大して▲59.0となった。昨年10月以降、業況の悪化傾向が続いている。また、全産業合計の業況DI▲59.0は、平成10年12月以来の低水準。前月の米国同時多発テロやマイカルの民事再生法申請等、依然として景気回復の材料が見当たらない状況が続いているうえ、狂牛病問題に関連した消費の落ち込みや先行き不安に起因する消費者心理の冷え込みが強まるなど、先行きに対する不安感が一段と深刻化しており、地域経済や足元の景況感は、さらに厳しい状況にある。

2001
9月

業況DI値のマイナス幅4ポイント拡大。深刻化する先行き不安

9月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、  卸売業では前月まで続いたマイナス幅拡大の反動から若干縮小となったものの、その他の全業種で、マイナス幅が前月水準に比べて拡大したことから、前月水準(▲54.2)よりマイナス幅が4.0ポイント拡大して▲58.2となった。昨年10月以降、業況の悪化傾向が続いている。また、全産業合計の業況DI▲58.2は、平成11年1月以来の低水準。米国での同時多発テロやマイカルの民事再生法申請等、今後の懸念材料が増大したために、先行きへの不安感がより深刻化してきており、地域経済や足元の景況感は、さらに厳しい状況にある。

2001
8月

業況は一段と悪化。さらに強まる先行き不安

8月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、小売業、卸売業およびサービス業でマイナス幅が前月水準に比べて拡大したことから、前月水準(▲52.0)よりマイナス幅が2.2ポイント拡大して▲54.2となった。前月は、猛暑効果により、一部の大型小売店などが好調だったため、全産業合計でもマイナス幅が縮小したが、昨年10月以降の業況の悪化傾向は変わらず、今月は、一段と業況が悪化した。全産業合計の業況DI▲54.2は、平成11年2月以来の低水準。先行きに対する不安感が一層強まっており、地域経済や足元の景況感は、さらに厳しい状況にある。

2001
7月

業況の悪化傾向変わらず。特に、製造業は9ヵ月連続でマイナス幅拡大

7月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、小売業、建設業およびサービス業でマイナス幅が前月水準に比べて縮小したことから、前月水準(▲53.0)よりマイナス幅が1.0ポイント縮小して▲52.0となった。昨年10月以降、マイナス幅拡大傾向が続き、特に前月は4.7ポイントもの大幅な拡大がみられたが、今月は、小売業において、一部の大型店を中心に猛暑効果により季節商品が好調だったことから、縮小となった。しかし、製造業では、IT関連等の受注減から9ヵ月連続のマイナス幅拡大となるなど、全体として業況の悪化傾向は変わらず、不透明感が広がっており、地域経済や足元の景況感は引き続き厳しい状況にある。

2001
6月

大幅な業況悪化。強まる先行き不安の声

6月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、全業種でマイナス幅が前月水準に比べて拡大したことから、前月水準(▲48.3)よりマイナス幅が4.7ポイント拡大して▲53.0となった。昨年10月以降7ヵ月連続してマイナス幅が拡大した後、先月は一旦、若干(0.3ポイント)マイナス幅が縮小したが、今月は再び拡大となった。マイナス幅が4.7ポイントも拡大したのは、平成9年12月以来。また、全産業合計の業況DI値▲53.0は、平成11年2月以来の低水準。業況の悪化傾向は変わらず、不透明感が広がっており、地域経済や足元の景況感はさらに厳しい状況にある。

2001
5月

依然として続く先行き不透明感

5月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、卸売業および小売業でマイナス幅が前月水準に比べて縮小したことから、前月水準(▲48.6)よりマイナス幅が0.3ポイント縮小して▲48.3となった。昨年3月に大幅な(7.2ポイント)マイナス幅縮小が見られた後は、概ね横ばい傾向で推移し、その後10月以降は7ヵ月連続してマイナス幅拡大が続いていたが、今月は8ヵ月ぶりにマイナス幅縮小となった。一部の小売業などからは、ゴールデンウィーク期を中心に売上増といった声が聞かれるものの、全体としては、業況の悪化傾向は変わらず、先行き不透明感が広がっており、地域経済や足元の景況感は引き続き厳しい状況にある。

2001
4月

7ヵ月連続の業況悪化。続く先行き不透明感

4月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、製造業および卸売業でマイナス幅が前月水準に比べて拡大したことから、前月水準(▲48.1)よりマイナス幅が0.5ポイント拡大して▲48.6となった。昨年3月に大幅な(7.2ポイント)マイナス幅縮小が見られた後は概ね横ばい傾向で推移したが、10月以降7ヵ月連続してマイナス幅が拡大し、平成11年3月以来の低水準となった。業況の悪化傾向は変わらず、不透明感が広がっており、地域経済や足元の景況感は引続き厳しい状況にある。

2001
3月

業況の悪化傾向続く。強まる先行き不透明感

3月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、製造業、卸売業および建設業でマイナス幅が前月水準に比べて拡大したことから、前月水準(▲45.8)よりマイナス幅が2.3ポイント拡大して▲48.1となった。昨年3月に大幅な(7.2ポイント)マイナス幅縮小が見られた後は概ね横ばい傾向で推移したが、10月以降6ヵ月連続してマイナス幅が拡大し、平成11年3月以来の低水準となっている。業況の悪化傾向が強まっており、地域経済や足元の景況に対する不透明感も深まっている。

全産業業況DIの推移

商工会議所LOBO調査結果は、広くご利用いただくことができます。

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