4月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、前月水準(▲50.1)と同じ▲50.1となり、横ばいだった。
業種別の業況DIを見ると、サービスを除く4業種でマイナス幅が縮小したが、卸売を除く3業種の縮小幅はわずかであり、全産業合計の業況DIは横ばいとなった。全産業の水準は7カ月連続マイナス50台の低水準で推移しており、イラク戦争は早期終結したものの、中小企業の足元では、景気の見通しの不透明さと、不況の常態化による閉塞感が漂っている。景気の先行きについては、公共事業の縮小、株価の低迷、所得の減少等に伴う消費低迷と単価下落に加え、主にアジア諸国での新型肺炎(SARS)の流行など、悪化材料の増加を懸念する声が多く寄せられている。