3月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、 全業種でマイナス幅が前月水準より縮小したことから、前月水準(▲63.1)よりマイナス幅が8.7ポイント縮小して▲54.4となった。平成12年秋から業 況悪化傾向が続き、昨年12月以降は、平成10年12月以来のマイナス60ポイ ント台となっていたが、今月は、サービス業および小売業を中心に、全業種で悪化 度合いが弱まった。全産業合計での縮小幅8.7ポイントは、消費税率引き上げ直 前の駆け込み需要等により調査開始以来で最大のマイナス幅縮小となった、平成9 年3月期(11.9ポイント縮小)以来。しかしながら、依然として、水準として はマイナス50ポイント台半ばと厳しい状況が続いているうえ、今月の急速な気温 の高温化にともなう売上増といった、特殊要因的な声も多いことから、未だ地域経 済や中小企業の足元の景況感は、楽観を許さない状況である。